このところ高峰秀子の本を読んでいる。図書館には秀子の書いた本や彼女の関連本が31冊ある。
養女になった斎藤明美の本もかなり面白い。
カメラマンの事をかいた本を読んで、次に↓の本を借りたら、すぐにこの写真は木村伊兵衛だと分かった。
土門拳はあちこちに山ほどの道具を散らかして助手をどなりつけ、秀子を銀座1丁目から8丁目まで3回も往復させて大変な撮影ぶり。
木村伊兵衛との約束の日は自宅であった。どうせメーキャプや衣装に色々注文があるだろうと、スッピンで黒無地の着物を着て出迎えた。
ひとり居間に入った木村伊兵衛は手ぶら。衣装はどんなもの・・と問う秀子にそのままでと言い、ポケットから小さなカメラを出して撮り、ではさよならと帰って行ったとある。
美しいですねぇ。
養母との確執で不幸な半生でしたが、37才からの松山善三との結婚で幸せを作りました。幸せになった・・と書けません。見事に作ったのでした。86才でなくなるまで49年間も極上の幸せな生活を送ったのです。
今30代ぐらいの女性たちが生き方を模索していて、秀子の本が復活しているのです。
本好きな秀子がこんな言葉を紹介してます。
兼好の第98条
しやせまし、せずやあらましと思ふことは、おほようはせぬはよきなり
(したものか、しないでおいたものかしら?と思うことは、たいていはしないほうがよい)