子供のときから、カキモチ系のお菓子が好きだった。
海苔を巻いてあるカキモチ等は、高級品であこがれだった。
苦手なものに、葬式饅頭、中華饅頭、入学祝に必ずついたラクガン、すあま。
母親は甘党で、よく「濃い煎茶で栗饅頭」といい、最後の一口のあとは、口中に美味しい
味を楽しみたいので、お茶も飲まないと言っていたほどの甘党だった。
年末、家族総出で餅つきをする。 豆もち、草もち、のし餅とつくるが、家族の反対を押し切って、母はあん餅をつくった。 最後に残るのはあん餅で、ひび割れ、カビが生えてきた。
5人兄弟姉妹のうち、長兄だけが、甘いものを受付け、あとの4人は辛党に育った。
物資の不足だったころは、勿論私も子供たちも、ケーキ等は喜んで食べたが、食べ物が潤沢になりだすと、食べなくなった。
こういう嗜好というのは、どうして形成されるのだろう。
年をとってからは、友人といるときの付き合い以外は、間食もしなくなった。
同じような年の友人たちが、セッセとおやつを食べながら、たいして肥満にもならないのは
不思議なことだ。 私は長年の引力に抗し難く、上半身よりも、下半身のほうが、ワンサイズ
大きい。(*-*);
自分が苦手なお菓子を薦められる苦痛があるので、こちらもお付き合いで持参したお菓子を
すすめるときに、どうしても迫力が足りなくなる。 一度すすめて、断られると、あ、そうとあっさり引っ込める。 持っていったのに、すっかり忘れて持ち帰ることもしばしば。
他の人を見ていると、断っても「どうして、一つくらいいいでしょう」と、手に持って薦めている。
テニスなどで、男性が多いグループだと気が楽だ。 男の人はおやつを持ち歩かない。
女性が多いと、おやつが飛び交う。
私は、老人ホームに入ったら、必ずいじめられるタイプだと思う。