ゴミ屋敷がテレビに取り上げられる度に、私は興味しんしん見入
ってしまう。 私のような人間が多いから、こういう放映も多いの
だろう。 どういう心理なのか。
各地で多発しているゴミ屋敷だ。
人間はコレクションをする。価値あるものは骨董といい、昔のガラ
クタとしか思えないものも、結構高値だ。
犬も靴とかスリッパを集める性癖を持つのがいる。鳥もそうだ。
これの性癖の延長なのか。
いつも感心するのは、ゴミ屋敷の住人の物凄い元気さだ。
先日の女主人は、83才と言っていたが、手押しのベビーカーの
ようなものに山積みしたゴミを満載して、坂道をぐいぐい登って
いた。髪にはやきとりの串が2本。
ハキハキとインタビューに答えている。 覇気ある応答だ。
他のゴミ屋敷のことを聞かれて、「心が餓鬼になっているんだよ。
どんどんものが欲しくなってサァ」などと批判していた。
自分のことは圏外だ。
ネズミが出入りし、においも凄いところで、病気もしないのだから
手を洗え、歯を磨け、賞味期限はなどと神経質になっている我々
正常といわれる人間が、バカみたいに思える。
ゴミ屋敷の中で、もっともっとと明日もゴミを集め続ける人間と
億の財がありながら、もっともっととお金を集め続ける人間と
どう違うのだろうか。 心が餓鬼になってはいまいか。