仔猫時代 今でもず~っと仲良し
by oss102
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出久根達郎のこと
 心に残るとっておきの話・・というエッセー集を読んだ。こういうエッセー集は山ほどあって、なにか施設で喜ばれる話はないかとよく手にする。

高円寺の古本屋さん 重岡静枝 大正9年生(東京都)
「最後の漢和辞典」というふれこみで、「大漢和辞典」全12巻が発刊されたのは昭和45年ごろ。 定価は38万円だった。
欲しくて欲しくてたまらなかったが、この時の私には高嶺の花だった。

5年が経って、取引先の社長の甥にあたる青年が、この漢和辞典全12巻を買ってくれないかと言ってきた。
一度も開いたことがない新品同様を15万でという話。
本当は欲しい気持ちで一杯なのだが、今の生活には無理・・と断ると、では10万円でもと言う。

自分がこれだけ欲しいのだから、同じ思いの人もあるのじゃないか・・一度だけ行ったことのある高円寺の古本屋さんに寄ってみてとすすめた。 「古本屋さんなんてダメですよ。叩くだけ叩いて2束3文なんですから」というのを何度も何度も行くように念を押して地図も書いて、結果を報告してくれるようにと言った。

間もなく青年からの電話が入った。
「重岡さん。ありがとうございました。あのおやじ、僕が何も言わないうちに定価で買ってくれました。定価ですよ。38万です。ありがとうございました。!!」 

そのものの価値を順当に評価された古本屋さん。胸にこみあげてくる感動を抑えきれなかった。

その高円寺の古本屋さんは「佃島ふたり書房」で直木賞を受賞された出久根達郎さんでございます。


出久根達郎の本は好きで何冊か昔読んでいます。今は読売新聞の人生相談の回答者です。
書房の話も面白かったし、犬の話も面白い。 人生相談の回答では、相談者におもねることなく、厳しい回答をして世間の常識を教えたりしています。 大好きです。

彼は70才くらいですが、中卒で集団就職で田舎から出てきて、古書店に住み込みで入っています。
こんな金の卵たちが、真面目に誠実に働いて戦後を支えてきたのです。 

いいですねぇ。施設向きじゃなかったけれど、こんなエピソードを読むことが出来て嬉しい夜でした。


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by oss102 | 2014-06-15 17:20 | | Comments(12)
Commented by at 2014-06-15 17:43 x
102さん 本当にすごい読書量ですね。
ずっと前道新に出来根さんのエッセーが連載されたことが
あります。ユーモアがあり、感心することも多く、楽しんで読んでいました。ほとんど覚えていませんが・・・
Commented by あきの at 2014-06-15 18:56 x
たしかにこの人の書く物は、よいものが多いですが、これはまた特別良い話ですね。若い時の経験が小屋氏になっている人…この人だからこそ、古本屋の経営もうまく言っているのでしょうね。
Commented by さくら at 2014-06-16 00:27 x
出久根達郎は私も好きで何篇か読みました。
同年代の人のものはどうしても意識して読みます。
彼の文章は情感がありますね。
人の心がしみじみと伝わってきます。
施設で読むものは限られます。飽きないかなど。短い文章を読んでいます。
昔の話は、聞く人たちの人生と重ね合わせて聞いてもらえるので、集中してくれます。
Commented by souu at 2014-06-16 06:21 x
出久根達郎さんといえば猫ちゃんと思ってしまいます。
これを聞くと尚更 素敵な人が書かれるものは心打たれるのだと判りました。
Commented by kiyoko at 2014-06-16 08:34 x
この方の人生相談は厳しい回答の時がありますね。本は読んだ事がなかったので早速猫の本を予約しました。
Commented by fu-and-boro at 2014-06-16 12:02
私も読んだことがありません、
早速、百円ブックショップ行ってきま〜す。
いろいろな作家の本を教えていただいて助かります。
考えてしまう本は苦手ですが このような本は大歓迎。
私は好きな本は何度でも読むタイプ。
好きな本が増えそう。
Commented by oss102 at 2014-06-16 13:31
畑さん
雨ばっかりですが、野菜たちは頑張ってますか?
読めばすぐ忘れるのは私も同じです。でも読みやすいしいかにの良い人が忍ばれる文章ですね。誤変換はお互い様です。気にしないでね。
Commented by oss102 at 2014-06-16 13:33
あきのさん
バイトの人がなんでも半額で売っているのとは大違いの商法です。
この世界、どっぷり浸かるとよほど面白い世界のようですね。
Commented by oss102 at 2014-06-16 13:37
さくらさん
施設で読むもの・・はどうしてもエッセーくらいです。小説となると短編でも40分はかかります。2人組セットですから無理なんです。
聞く方も体力がありませんから、細切れがいいですね。
「命の次に大事なもの」は読まれましたか?あれは泣いてくれます。検索すると出てきます。
Commented by oss102 at 2014-06-16 13:40
souuさん
猫シリーズは時代物で、私はあまり興味が持てないのですが、生活周辺の雑記が面白くて読みます。古本屋さんの生活が分かって、それに犬も出てきて・・・(^^)
Commented by oss102 at 2014-06-16 13:42
kiyokoさん
本当に回答者に厳しく言う時がありますね。今はそんな風に叱る人がいなくなりました。あなたなら猫シリーズ面白いかもね。
私はどうも時代小説には手が出ないの。藤沢周平の人情物なら少しは手が出ます。
Commented by oss102 at 2014-06-16 13:51
fu-and-boroさん
百円ブックッショップがお近くにあるのですか。こちらは麻雀をする会館2ヶ所にも、老人施設にも無料の本が一杯あります。職員や関係者が読んだら寄付をするのか、結構新しい本が並んでいて無期限で借りられるので利用してます。
あなたのように熟読玩味しないで読み捨ての私にはちょうどよいのです。
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