仔猫時代 今でもず~っと仲良し
by oss102
↓お友達リンク集
カテゴリ
以前の記事
検索
最新のコメント
スライサーの修理、お疲れ..
by tmshanagn304 at 22:30
やっぱりスライサーでない..
by あきの at 20:14
sakuraさん 星野..
by oss102 at 10:31
私は見ていませんが、す..
by orientexp at 04:31
hanairomimiさ..
by oss102 at 20:46
あきのさん ○○さんっ..
by oss102 at 20:44
コマーシャルで海に入るあ..
by hanairomimi201 at 16:50
すごいですね。そんな人が..
by あきの at 16:36
hanairomimiさ..
by oss102 at 10:04
sakuraさん NH..
by oss102 at 09:58
304さん 日本は世界..
by oss102 at 09:54
私もテレビで見た気がしま..
by hanairomimi201 at 09:21
たしかTVで見たような気..
by orientexp at 01:34
本は読んだ事がありません..
by tmshanagn304 at 22:43
fu-and-boroさ..
by oss102 at 21:13
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
思い出話で・・・
 先月から行っている92才Kさんの枕辺朗読。今回は向田邦子のエッセー3篇とほか2編。
まだお互いの情報が少ないので、なるべく共通の話題でコミュニケーションを図ろうという魂胆。

邦子の香水は、汲み取りや・・・セーラー服は、寝押し・・・桃太郎の責任では、女の話には省略がない。・・これは以前にちょっと書いた。

ケア・マネージャーも香水のところだけ同席して、笑ってくれた。汲み取りやの経験のない年齢である。が、知識ぐらいはあるだろう。

昔はどんな豪邸でも汲み取り屋さんには世話になったのだ。1編読むと私の思い出を話し、Kさんに水を向けると話してくれる。 省略では「伯母さんがそうだった。長い話になった・・・」スカートは「毎晩しましたねぇ・・男の子はズボンの線でした。」

ひと回り年齢が違っても、この時代はかなり共通なものがある。暮らし向きがそう変わらなかったのだ。

縁を生かす・・・を読んだときは、しばしばテイシュに手が伸びて涙を拭く。私もつられて涙声になってしまう。 そうして、生徒が昼休みにひとりいなくなって、その子の家まで訪ねて行った。
母子家庭の子で、いつもは母親がお金を持たせてくれるのだが、その時はお金をもらえなかったと・・あぁ、K子さんは女学校の先生と思っていたが、小学校の先生もしたことがあったんだ。

卵焼き・・・では、K子さんの母親も若いうちに亡くなっていて、姉たちもみんな嫁ぎ、10才以上も年の離れた弟に毎日お弁当を作っていた。 自分のお弁当も作らねばならない。

毎日卵焼きを入れた。 ある日、弟は遠慮がちに「お姉ちゃん・・すまないけど卵焼きでないものをいれてください。」と言ったそうな。

笑ったり泣いたりして1時間の朗読は終わる。
一人に焦点を合わせる朗読もいいなぁ・・と思う。


e0001808_1501220.jpg




心に響く小さな5つの物語より 作者不明 鈴木秀子に教わった話 藤尾秀昭篇
縁を生かす

その先生が5年生の担任になった時 
一人、服装が不潔でだらしなく、
どうしても好きになれない少年がいた。

中間記録に先生は
少年の悪いところばかりを記入するようになっていた。

ある時、少年の一年生からの記録に目が止まった。
「朗らかで、友達が好きで、人にも親切。勉強もよくでき、将来が楽しみ」
とある。

間違いだ。他の子の記録に違いない。

先生はそう思った。

二年生になると「母親が病気で世話をしなければならず、
時々遅刻する」
と書かれていた。

三年生では
「母親の病気が悪くなり、疲れていて、
教室で居眠りする」

三年生の後半の記録には
「母親が死亡。希望を失い、悲しんでいる」
とあり、

四年生になると
「父は生きる意欲を失い、アルコール依存症となり、子どもに暴力をふるう」

先生の胸に激しい痛みが走った。

だめと決めつけていた子が突然、
深い悲しみを生き抜いている生身の人間として
自分の前に立ち現れてきたのだ。
先生にとって目を開かれた瞬間であった。

放課後、先生は少年に声をかけた。

「先生は夕方まで教室で仕事をするから、
あなたも勉強していかない?
わからないところは教えてあげるから」

少年は初めて笑顔を見せた。

それから毎日、
少年は教室の自分の机で予習復習を熱心に続けた。

授業で少年が初めて手をあげた時、
先生に大きな喜びがわき起った。
少年は自信を持ち始めていた。

クリスマスの午後だった。
少年が小さな包みを先生の胸に押しつけてきた。
あとで開けてみると、香水の瓶だった。
亡くなったお母さんが使っていたものに違いない。

先生はその一滴をつけ、
夕暮れに少年の家を訪ねた。
雑然とした部屋で独り本を読んでいた少年は、
気がつくと飛んできて、
先生の胸に顔を埋めて叫んだ。

「ああ、お母さんの匂い!
きょうはすてきなクリスマスだ」

六年生では先生は少年の担任ではなくなった。
卒業の時、
先生に少年から一枚のカードが届いた。

「先生は僕のお母さんのようです。そして、
いままで出会った中で一番すばらしい先生でした。」

それから六年。
またカードが届いた。

「明日は高校の卒業式です。僕は五年生で先生に担当してもらって、
とても幸せでした。おかげで奨学金をもらって
医学部に進学することができます」

十年を経て、またカードがきた。

そこには先生と出会えたことへの感謝と
父親に叩かれた体験があるから
患者の痛みがわかる医者になれるとしるされ、
こう締めくくられていた。

「僕はよく五年生の時の先生を思い出します。
あのままだめになってしまう僕を
救ってくださった先生を、神様のように感じます。
大人になり、医者になった僕にとって
最高の先生は、
五年生の時に担当してくださった先生です」

そして一年。
届いたカードは結婚式の招待状だった。

「母の席に坐ってください」

と一行、書き添えられていた。

[PR]

by oss102 | 2014-10-21 14:42 | 朗読 | Comments(16)
Commented by あきの at 2014-10-21 17:40 x
みんなに良いことをしてあげているなと、改めて感じます。
心がつながるでしょう。
読み聞かせ…わたしは子どもたちにもしないまま育ててしまいました。
Commented by fuchan_k at 2014-10-21 23:19
1対1で読み聞かせてもらえるなんて贅沢ですね。
縁を生かす。読んでもらったら、余計に心にしみるでしょう。
Commented by sakura at 2014-10-22 02:55 x
時々ひとりに対して朗読します。
この方は、食べ物の話が好きです。
こういうのは楽ですね。
大人数は、好きずきがあるので、
誰にでも分かる様なものを読みます。
昔の話はほとんどの人が理解してくれます。
向田邦子の作品は、時間的にも読みやすいですよね。
Commented by kiyoko at 2014-10-22 08:30 x
kさんにとっては嬉しい一時間ですね。きっと次の朗読まで何度も思い出していらっしゃるのでしょう。
Commented by hanairomimi201 at 2014-10-22 09:35
本を読んで聞かせるだけでなくコミュニケーションつくり・これは素晴らしい関係ですね。
縁を生きる・はkさんの琴線にふれるものだったのでしょう。
Commented by oss102 at 2014-10-22 09:59
あきのさん
長女にはしましたが、男の子二人は、怪獣図鑑とか、なんとも読みようのないものを読んで読んでとねだりました。(/_;)
Commented by oss102 at 2014-10-22 10:02
fuchanさん
きっと若い時小学校の先生だったのでしょう。生徒の思い出も沢山あるでしょうね。聞きたいのですが、あまりお話をせがんでもお疲れになるかと気をつかいます。
Commented by oss102 at 2014-10-22 10:04
sakuraさん
やはり一人朗読は焦点を当てられるから気持ちが楽ですね。
寝たきりの生活は塑像できない暮らしですが、なるべく楽しい話をと思っています。
Commented by oss102 at 2014-10-22 10:05
kiyokoさん
さぁ、どうなんでしょうね。でもひと時でも聞いて楽しめますように・・という気持ちです。
Commented by oss102 at 2014-10-22 10:09
hanairomimiさん
男性のリーダーも一人朗読で行っていますが、この方は山本周五郎の短編なども読んでいます。男性ですからおしゃべりはなしで、反応がいまいちということですが、この時代の女性では無口になるのも仕方ありませんね。
Commented by souu at 2014-10-22 13:07 x
「縁を生かす」教師冥利に尽きるって こんなことでしょうね。
少年にとっても良い出会いだったかもしれませんが こんな風に成長してくれた教え子が居るって嬉しいでしょうね。
oss102さんの朗読も それに近いように思います。
Commented by mikihana922 at 2014-10-22 14:30
「縁を生かす」、いいお話しですね。
私は縁を生かし切れずにきてしまったかもしれません。
1時間も朗読をされるのですか?
oss102さんもどうぞご自愛下さいませ。
Commented by fu-and-boro at 2014-10-22 15:30
以前読んだ本でもほとんど忘れていることが多い。
読むことも出来なくなってから朗読という形でまたその本に会えるなら
読んだことがある本でもこんなにうれしいことはないと思います。
向田邦子さんの本はさらっとしているけど面白い。
私は「父の詫び状」の中の何篇かが強烈に印象に残っている。
「縁を生かす」・・・いぜん紹介されたことありませんでしたか?
このお話知っていました。 いいお話です。 涙です。
Commented by oss102 at 2014-10-22 19:49
souuさん
教師にとって記憶に残る生徒は問題児が多いですが、こんな教え子なら感動ですね。教師冥利です。
souuさんも、書道の先生、それなりに色々おありでしょうね。
良いことよくないことも。^^
Commented by oss102 at 2014-10-22 19:51
mikihanaさん
イ時間もらっていますが、今はお互いの信頼関係をつくりたいと、エッセーの間にこうしておしゃべりを入れますので、すぐに1時間は経ってしまいます。気に入ってる時間です。
Commented by oss102 at 2014-10-22 19:57
fu-and-boroさん
そうです。ossの交流会で読んだ時にウログにアップしました。それをコピーして載せました。よく覚えていてくださいましたね。
一度読んだ本でも、その時々でまた感動があります。
私も小3のころ、隣の席の子がお弁当を持ってこないで、とても臭い子でした。たま~におこげのオニギリを1ヶ持ってくることがあって、とても美味しそうに食べてました。そんなことをKさんにお話ししたのです。
名前
URL
画像認証
削除用パスワード
<< 犬ねこ姉弟 キワーノという果実 >>