仔猫時代 今でもず~っと仲良し
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りゅうりぇんれん 茨木のり子
 先日の92才さんの枕辺朗読は、茨木のり子の詩集を持参した。
先回、新婚そうそうに出征兵士として夫を見送り、ニューギニアで戦死なさった未亡人と分かった時に、茨木のり子の「私がいちばん美しかったとき」の話をしたのだった。

感受性くらい自分でまもれ・・での思い出を書いた数年前の私のブログも読んだ。
涙をぬぐって聞いてくださる。92才になっても感受性は失われてはいない。

私が一番・・の詩も読み、ちょっと長いのでどうしようかと思ったが「りゅうりぇんれん」の叙事詩も読んだ。これだけで30分はかかる。 私も初めて読んだのだった。
戦時、いくらでもあった話だろうが、こんな運命の人もいたのだった。

横井庄一や小野田寛郎は南国でのジャングル生活だった。でも彼は北海道での穴倉での14年だった。すごい人だ。
見つかっての身分保障などで、国の中で揉めたそうだが・・

彼女には、笑えるような楽しい話を朗読したいのだが、どうも私自身、感動した文章を読んでしまいます。


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りゅうれんれんの一部分です。

風がアカシヤの匂いを運んでくる
或る夏のこと
林を縫う小さなせせらぎに とっぷり躰を浸し
ああ謝々(シェシェ) おてんとさまよ
日本の山野を逃げて逃げて逃げ廻っている俺にも
こんな蓮の花のような美しい一日を
ぽっかり恵んで下されたんだね
木洩れ陽を仰ぎながら 
水浴の飛沫をはねとばしているとき
不意に一人の子供が樹々のあいだから
ちょろりと零れた 栗鼠のように
「男のくせに なんしてお下げの髪?」
「ホ  お前 いくつだ」
日本語と中国語は交叉せず いたずらに飛び交うばかり
えらくケロッとした餓鬼だな
開拓村の子供だろうか
俺の子供も生れていればこれ位のかわいい小孫(しょうはい)
開拓村の小屋からいろんなものを盗んだが
俺は子供のものだけは取らなかった
やわらかい布団は目が眩むほど欲しかったが
赤ん坊の夜具だったからそいつばかりは
手をつけなかったぜ
言葉は通じないまま
幾つかの問いと答えは受けとられぬまま
古く親しい伯父 甥のように
二人は水をはねちらした
りゅうりぇんれんはやっと気づく
いけねえ 子供は禁物 子供のロからすべてはひろがる
俺としたことがなんたる不覚
それにしても不思議な子供だ
すっぱだかのまま アッという間に木立に消えた

一ツの運命と一ツの運命とが
ぱったり出会う
その意味も知らず
その深さをも知らずに
逃亡中の大男と 開拓村のちび

風が花の種子を遠くに飛ばすように
虫が花粉にまみれた足で飛びまわるように
一ツの運命と一ツの運命とが交錯する
本人さえもそれと気づかずに

ひとつの村と もうひとつの遠くの村とが
ぱったり出会う
その意味も知らずに
その探さをも知らずに
満足な会話すら交せずに
もどかしさをただ酸漿(ほおずき)のように鳴らして
一ツの村の魂と もう一ツの村の魂とが
ぱったり出会う
名もない川べりで

時がたち
月日が流れ
一人の男はふるさとの村へ
遂に帰ることができた
十三回の春と
十三回の夏と
十四回の秋と
十四回の冬に耐えて
青春を穴にもぐつて すっかり使い果したのちに

時がたち
月日が流れ
一人のちびは大きくなった
楡の木よりも逞しい若者に
若者はふと思う
幼い日の あの交されざりし対話
あの隙間
いましっかりと 自分の言葉で埋めてみたいと

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by oss102 | 2014-11-07 16:02 | 朗読 | Comments(10)
Commented by souu-3 at 2014-11-07 16:47
≫笑えるような楽しい話を朗読したいのだが感激した文章を・・・
感動するから心を込めて朗読出来るのでしょうね。
92才さんも感動されましたね。
Commented by あきの at 2014-11-07 18:42 x
92細になっても、遠い想い出と言うのは、昨日のことのように憶えているのでしょうね。その人にとって、よい選択ですね。
わたしは「りゅうりょんえん」という人は知りませんでした。
Commented by kiyoko at 2014-11-08 08:41 x
この方もOSSさんに会えて幸せと思ってらっしゃるでしょうね。お互いに良い時間を過ごされていると思います。
Commented by oss102 at 2014-11-08 08:47
souuさん
ユーモア小説も読んでみるのですが、私にはどうしても笑えないのです。笑うセンスがないのかな~;;
Commented by oss102 at 2014-11-08 08:51
あきのさん
私もこの詩を読むのは初めてでした。
中国の人が書いたものを、茨木のり子が叙事詩にしたものです。碌な栄養も採らないで、厳寒の冬を
14年も乗り切ったものです。人間の体はかなり適応力があるものですね。
Commented by oss102 at 2014-11-08 08:53
kiyokoさん
寝たきりの生活はどうような気持ちかといつも思います。
でも生きているうちは悲観的に考えてもどうしようもないですものね。
この方の明るい表情にこちらが励まされています。
Commented by hanairomimi201 at 2014-11-08 09:08
その時代の思い出というとどうしてもそうなりますね。
感受性の高い聞き手さんと良い時間を共有されているのですね
Commented by oss102 at 2014-11-08 09:30
hanairomimiさん
ここには月に1度ですが、とっても楽しみです。
どうしたら一番喜んでいただけるものが読めるか、それに関連した楽しい会話ができるかと考えてます。
Commented by sakura at 2014-11-08 14:57 x
色々なことがありまして、今日は特に心に沁みています。
以前のブログを読み返しました。オッセさんとご主人の娘さんに対する愛情が素晴らしく、私にもオッセさんのような、親がいたなら、今の自分はどうなっていたのかと考えてみましたが、これも、私の心の持ち方なのでしょうね。理想の親です、オッセさんは。人の生き方なんて、ひとつとして同じなのは無いのだから、自分を律して生きていくしかないのですよね。
92歳の感受性にバンザイです。オッセさんいもばんさい!!ありがとう。
Commented by oss102 at 2014-11-09 10:48
sakuraさん
かいかぶりです。子育てについては山ほどの後悔があります。
でも貴女は若くしてご両親がいなかったのでしたね。
日常にはいろいろなことがあります。
イケイケの時も渋滞の時も。自分へのバネとして頑張りましょうね。
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