朝3時半過ぎると、ブルドーザーの音が聞こえてくる。
家は古いので家鳴り震動する。
このブルに乗っている人は、シーズン初めは、いつも緊張して寝るという。ドカ雪がくれば、すぐにも出動しなければならない。
雪がきてしまえば、日常のことになるが、夜中に起きなければならないのは同じだ。
となりのラーメン屋さんにいつも食べに来る小父さんも乗っている。我が家の便利やさんの太った小父さんだ。もう60代後半である。こんな早朝からの仕事で倒れなければいいと心配になる。
夫の会社が、こうした建設機械を扱っていた。若い頃、雪祭り会場に展示していて、詰めている夫達に、社宅の奥さん連中と差し入れを持って、見に行ったことがある。
そんなこともあったせいか、ブルの音をうるさいというより、「ご苦労様」という思いのほうが強い。
早朝にうるさい、なんとかならないのか、という憎々しげな言葉を度々聞く。
でも早朝でなければ、交通の邪魔になるだろう。夜だとそれから降り積もる雪で、交通に差しさわりが出る。
車に乗る人でも、文句を言っている。もう少し「有難いことだ。ご苦労さん」の気持ちがあれば、うるさい音も苦痛に感じないと思うのだが。
今日も窓の中からカラスと戦うショウマです。
クリーニングもやっています。よそから持ち込まれる匂いに陶然となるショウマ。依頼人には見せられません。