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動物が好きで、よく生態を読むが、その生きるための知恵に驚く。
どんなに小さくて弱くても、種が絶えなかったということは、それなりの生きる仕組みができているからだ。 まして人間は・・・
あきのさんの紹介で、すぐに図書館に予約してこの本を読んだ。
苦手な小さい活字だが、のめりこむ。
人間が一人で山奥で、水道・電気・ガスなしの生活に、どれほどの労働と知恵が必要なことか。
優秀な猟犬クロと、イノシシ・狐・川魚など捕獲して、料理して・残ったら保存。
その保存の知恵といったら・・・
大事な食料になるイノシシなどが絶えては困る。広葉樹を大事にして、落ち葉が腐葉土となって、木を育て、実を落とす。イノシシや森の生き物が食べる。子を殖やす。
広葉樹は水を蓄え、河を守り、魚を育てる。 それをいただく。循環のすばらしさ。
小泉武夫は、以前読売の時代の証言者に載っていて、発酵学の面白さを知った。
すごい2人が出会ったもんだ。
この主人公はのセリフは、方言のままで書かれている。
「俺にはない、八溝の山や川があったし、親父が毎日のようにない、狩りに連れてってくっちゃもんだがんない、淋しいことなんかぜーんぜんねがった。今でもない。・・・」
とまぁ、こんな調子が全編つづく。
書いてあるのをみれば、このないは、俺にはネ・という意味だと分かる。
全編この調子で書かれているので、読み手にまでリズムが入り込みそうになる。
でも実際に聞いたら、なにを言っているのか、ぜんぜんわからないでしょうね。
by oss102
| 2016-04-05 15:45
| 本
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