「友とするにわろき者あり」 「病なく、身強き人」 徒然草。
強健な人は、物の痛みが分からないから、友に選ぶなということであろう。
よく大事故や大病で、生死の境をさまよってよみがえった人は、人生観が変わるという。
バリバリのキャりアウーマンだった人、いつもトップを走っていた官僚も、顔つきまで変わり、優しくなるという。
また身内に障害者を抱えている人も優しい。 すくすく育ったのが一番いけない。
よく子供を殺された人の集まり、親に自殺された人の集まりで、ようやく悲しみの共感を得られて、思い切り泣け、心が少しずつ癒されていくというこを聞く。
所詮体験でしか人は理解できないのか。 本を山ほど読んでも想像でしかないのだ。
お産と盲腸でしか入院経験の無い私は、すくすく育って70のよわいを越えた。
これから障害者になっていくのだ。老人は遅かれ早かれ障害者になるのだ。
そのときに優しい気持ちになっても、友に選ばれないと思うのだが。