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先日外科の書棚からかりてきた「友情」は、平尾誠二と山中伸弥との闘病の記録とともに、生前の対談集がたくさん載っていた。
なるほど、こういう対話ができる相手を見つければ、超いそがしい山中教授も入れ込むわけだ。と納得した。闘病中の山中教授の献身もさることながら、後半は発病前の対談が載せられている。
それが今の医療研究に触れているので、興味深かった。また恐ろしかった。
例えば、不全な臓器に移植したい。人間の提供では足りない。
豚の体内で、人間の肝臓を作って、人間に移植する研究がすすめられている。
怖いことだと思った。
マウスと豚とどうちがうのか・・と問われそうだが、どこまでいくの?と怖くなる。
この本でも、暴走をコントロールするのが人間の倫理観・・人間力だと。
でも要求があるかぎり止まらないのではと思う。
先へ進めば、男が子供を産むことだって可能になると。核もこわいけど医療の世界も怖い。
山中教授がしょっちゅうアメリカに行くのは、先端の研究を知ることができるのは、現地での研究者同士の会話からと云っていた。届くレポートを座して待っていたのでは、遅れをとるのだと。
こういうことが、超スピードで進んでいって、沢山の人が助かるのでしょうけど、人間はどこまでいくの???とそのプロセスも怖くなります。
by oss102
| 2018-02-12 16:00
| 本
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