地方、地方でうまいものはあるだろうが、小樽に住んで良かったな~と思うのが、魚介類の新鮮さ。 いまはどこでも流通がよくなって、どこにいてもおいしいものが食べられる。 だが高価い。
地元の強みは、流通に乗らないはずれ品が安く手に入ることだ。
シーズンになれば、手のひらサイズのまがれい。手からずり落ちる新鮮さだ。
夫がいたころは、夏によくかれいを釣ってきた。レントゲンがれいといって骨が透けて見えるほどの小ささだが、これをから揚げする。 甘い! うまい!
これがスーパーで手に入るのだ。5・6枚入って98円だったりする。
チョット身の欠けたホタテの貝柱。「こんなくらいで規格品から外されるなんて、生産者に気の毒だよねぇ」と娘に言いながら、その安さを甘受している。
手抜き料理には新鮮さが一番、青じそ入れて海鮮丼。うまい!!砂糖の甘みは苦手な私だが、新鮮な素材の甘みはおいしいと思う。
夏はチョット車で走れば有機栽培のブルーベリー、ビニールハウスに入れて貰って、直接鋏みで切り取らせてもらえるトマト。 有難いことだと思う。
だが人間1度おいしいものを食べると、まずいものが食べられなくなる。
カニは昔から好きだった。おいしいと思っていた。
何年か前、タラバガニのチルドを持って、年末スキーに行った。山のロッジ仲間と食べたが、抜群のおいしさだった。
それから年末スキーは、毎年カニ係りになったが、おいしかったのはその年だけで、味が格段に落ちた。あの味が忘れられなくて、もう普通に売っているカニは食べたいと思わなくなった。
本当のおいしい味をしめると、不自由になるものだ。