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坊主さんが来ると、誠一郎は大喜びしました。
人を集めて神様や仏様のように病気を治すといふて毎日近所にふれて歩かせておりました。 「宅地の北の隅を掘ると宝物が出るから掘れ」とか「温泉が出るから掘れ」とかいふて「その支度を早くせよ」などと家中てんてこ舞いの大騒ぎでありました。 それから庭を掘ったり、床下を掘ったり、宅地に穴を掘ったりしましたが、どこからも何も出ませんでした。近村の人々にも評判になり、見学にきた人も沢山ありました。 ところが何にも出ないものですから、坊主さんも気が気でなくなったとみえて、或る日、一寸用足しに行ってくると出たきり、影も形も見せなくなりました。 そんな騒ぎは1ヶ月も続きましたから、両親も夫もそろそろ目が覚めたと見えて、初めて夫が私に「今まで私は永々夢をみていたのだ」とことの顛末を語りました。 「札幌の未決監にいた時一緒にいた八卦おきの坊主で、私の手相を見て、妻には別に男が出来て、すでに妊娠5ヶ月になっている」といわれたのでした。 「今更面目もない。坊主にだまされて、お前に辛くあたったのは、本当に皆私が悪かったから許してくれ」とあやまられて、私もやうやう今までの事情がわかったのでした。 後の誠一郎の手記によると、裁判にかかるまで未決監に一年ほどいたとき、その坊主は被告人に「お前は無罪だ」というとみんな無罪で出て行くのだそうです。 誠一郎には「あなたには罪はないけれども、相手の人間が悪い事をしているので罪になるかもしれん」というのです。 そこで妻のことも観てもらった所、情夫が出来て、妊娠5ヶ月うんぬんといわれたのです。 そういうところでは、心も弱くなっていたのでしょう。
by oss102
| 2006-08-23 20:22
| 日々のこと
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Comments(14)
とんでもない坊さんがいたもんですねぇ。。
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やうやう今までの事情がわかったといっても、これまでのお祖母さまの苦労を思えば簡単には許すことができません。おじいさまはよほどハンサムだったのでしょうか?
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あきの
at 2006-08-24 00:10
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hanairomimi201 at 2006-08-24 08:02
子供達も帰ったので、今日はゆっくり読ませてもらうぞーって来ました。
スゴイ、貴重な日記が残されていたものだと思います。 コマツさんの苦労、誠一郎さんの苦悩、実母の思い・・それぞれ鳥肌が立つほどの気持ちで読みました。 えせ坊主の一件はこれだけ情報の多い現代も、素朴だった昔も変わらない一面もあって、人間って弱いものだと感じました。
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KURA
at 2006-08-24 08:24
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楽しみなブログになってしまいました
また来ました >札幌の未決監にいた時一緒にいた八卦おきの坊主で、私の手相を見て、妻には別に男が出来て、すでに妊娠5ヶ月になっている」といわれたのでした。 そうなんですか 怪しい人間は いつの時代にもいるのですね やはり真実を見極める目というかココロが必要ですね
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清子
at 2006-08-24 10:33
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人の心が弱っている時につけいる坊さん悪い奴ですね。いつの時代も同じ人間がいますね。
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mikihana922 at 2006-08-24 11:36
お祖母様はまだお若かったでしょうに・・・。
でも芯の強い方のように思います。 しっかりしたご家庭で育てられたのでしょうね。 最後に、誤解が解けて良かったです 人は弱い立場にいると判断力が鈍るのですね。
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oss102 at 2006-08-24 14:32
こじまさん、いつの時代にも半パに見通せる人物がでます。ときどき当たるから困ります。それで信じてしまうのですね。
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oss102 at 2006-08-24 14:34
chiyomiさん、おじいさんがハンサムだったとは思えません。子孫に心当たりのする顔が見当たりません(笑) とにかく昔は女は辛抱するしか道はなかったのでしょう。
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oss102 at 2006-08-24 14:38
あきのさん、お金もないのにあちこち掘って困ったもんです。最近エリート大学生ばかりをねらった、韓国の宗教がありましね。池澤夏樹の小説にも宗教は出てきます。エセと本物との違いはお金を取るか、否かで判断するでいいですか?
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oss102 at 2006-08-24 14:43
hanairomimiさん、お疲れ様(笑) いつの時代にもだまされる人、だます人は出てきます。だます方も初めからだますつもりの人と、中途半端に見通せる人がいるから、つい本気になります。
祖父もあまりこの坊主のいうことが当たるので信じてしまいました。
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oss102 at 2006-08-24 14:46
KURAさん、1度で見捨てられなくて嬉しいです。心細かったり、孤独なとき、人は判断力が弱りますね。こんなことで祖父は生涯祖母に頭が上がらなかったと思います。
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oss102 at 2006-08-24 14:50
清子さん、この坊主も初めからだますつもりはなかったと思います。
ある程度は見通せる力を持っていたと思います。後の祖父の手記によりますと、この時期コマツに横恋慕していた男がいたそうです。 夫が留守ですから、そんなけしからぬ男もいたでしょう。
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oss102 at 2006-08-24 14:54
mikihanaさん、なにせ武士の娘で育って、その実母も「貞女は2夫にまみえず」と洗脳されて育っていますから、辛抱強いのです。
いまなら親もサッサとお帰りと引き取っています。 理由の分らない仕打ちを受けて、どんなに辛かったことだろうと思います。
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