花の手入れも少なくなって、読書の時間がふえてきた。
今日のチョッチャンは大きいおやつだった。 満足感で一杯になった。
著者 石井宏は音楽評論家。「反音楽史」では04年度、山本七平賞受賞。
奥さんはピアニスト・・・この本では文恵として登場。 音楽家夫婦である。
犬ネコの話なのだがそれは後ですることにして、家庭教育のありかたに感動した。
この夫婦には兄と妹・真美がいるが、この真美が小3で登校拒否になった。音楽は充分理解しているのだが、評価は2なのが面白くない。
学校で教えたとおりに答案を書かない。間違ってはいないのだが、学校で教えない記号で音符を書くので、点数がもらえない。
頭から抑えつけられるのが、なにより嫌なのだ。
英語も出来ないのに、インターナショナルスクールに行くという。
1学年下げて入学が許された。 2年生になる。
教育委員会から呼び出されて、義務教育放棄は法律違反・児童虐待と勧告を受けるが無視する。
担当の先生は毎日、補習授業をしてくれる。
3年生になって担任が変わる。
アメリカから来たバリバリの中国人女性だ。 また型にはめて抑えつけられる毎日。
真美はストレスがたまって、クラスの子をいじめはじめる。
みんな本当は一年下の子ばかりなのだ。 いじめやすかったのだろう。
親が学校に呼び出されて実態がわかる。
学校長は、飛び級にして5年に進級させるという。英語もペラペラになっている。本来ならもともと5年生なのだ。
ここが学校長の偉いところだ。イジメの罰を考えずに子供の未来を考えている。
真美は大喜び。
その後アメリカの芸術高校でヴァイオリンを専攻。3年のときは首席で学内オーケストラのコンサートマスターになった。
音楽大学に進みそこでも首席、サンフランシスコ、オペラ劇場のヴァイオリン奏者の空席を80名の応募者の中から採用される。
すぐれた子はすぐれた親の視点があって、環境があってこそ開花する。
こういう芽をつぶす親は
無量大数にいるだろう。
(註・限りある最大の数。限りの無い無限大とはちがう。リンク先でこの言葉を知って、一度使ってみたかったのです。^^)
精神的に上流の家族を、憧れの目で読んだ私である。
つづく