仔猫時代 今でもず~っと仲良し
by oss102
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カテゴリ:本( 379 )

彼も彼女も・・同じ呼び方
e0001808_14205884.jpg こんな本を読んだ。
8年間、フィンランドの大学で勉強して、生活した著者。(10年前の出版)

ストックウオークやノルディックスキーの国だな・・程度の理解だったが、面白かった。
もともと湖と森林の国で、人々の暮らしは貧しかった。
財産がないということは、近代化への変革も素早くできるものらしい。

見出しの帯にも読めるように、中々の国なのだ。

まず、彼と彼女の読み名が同じ。両方ともハンと呼ぶ。それに会社の上下関係・年齢差の敬称がない。昔は敬称もあったのだが、最近は使われなくなった。

市長への手紙にもヘイ マルックですむ。ヘイは今日はの意。
この上下関係のない呼びかけは、羨ましいですね。新入社員は敬語で苦労してますからね。

税金はおそろしく高いが、ガラスばりで市民から信頼を得ている。
結婚しても、しなくても子供の権利は守られているので、離婚も多く、同棲も増えた。

女性の社会進出も活発で大臣も半数。

赤ちゃんをぬいぐるみのように着せて、マイナス10度でもベビーカーで外に寝かせる。
空気浴なのだ。 みんなこれで育ったので、アメリカでもやったら、虐待で逮捕されたそうだ。
白夜のフィンランドですからさもありなんですね。

国が違えば、挨拶の仕方も違う。当たり前ですが面白く読みました。

年配の女性をどう呼ぶか、悩む必要のないのが羨ましかったです。誰にでもハン・・ですむんですね。


とまと
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by oss102 | 2017-05-29 15:11 | | Comments(3)
どこに住むか
e0001808_1413721.jpg 野田知佑と藤門弘のカメラで、各国の河をカヌーで下る。 別々のカヌーでないと撮影が出来ないので、それぞれのカヌーだ。

大変面白かった。フィジーでは、人はのんびり暮らす。食べるものはすべて身の回りに自生し、海からも獲れ、家は山から切り出した木やヤシの葉や草でつくり、衣類は腰に撒く布一つですむ。

子どもはカヌーを見ると無邪気に寄って来て、荷物を積むのを手伝い、乗り込む。
まぁ、今は貨幣経済の波が押し寄せ、若者は出稼ぎにいくことになるが。

オーストラリアのキャサリン川下りは灼熱地獄。猛暑と湿気、泥の河、黒い雲のかたまりのように襲う蚊。人々はこの地を人間が決して住めない土地、と呼んだ。

どこに生まれ、どこに住むか。ずいぶん違うもんだな~と改めて思う。住めば都というけれど。

温暖な地方に住む人は、ロシアなんかには住みたくないと思うし、北国の人は、あんな暑い地方には住めない・・と住み慣れた地に執着するが、程度がありますよね。

タフな男はタフな友人を持つ。この二人の写真と文章を堪能しました。

でもね・・写真と文章では本からの距離がちがうでしょ。文章に入れ込んでいると、途中で写真がページいっぱいに入り、眼の調整・・また文章用のきょりに調整の繰り返し。
老人の目には疲れる本でした。

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by oss102 | 2017-05-22 16:00 | | Comments(10)
また野田知祐
e0001808_9233333.jpg 今度は1993年・20年前出版の本です。
この人が文章で食べていけるのがわかる、面白い本です。

カヌー初心者のカメラマンと別々のカヌーに乗って釧路川を下ります。撮影のためある程度の距離がいるためです。
若いカメラマンは「女のことを一日に1度も考えずに暮らしたのは、何十年ぶりだ。」という。毎日が「大極地大冒険太平洋ひとりぼっち翼よあれがパリの灯だ」的な日々で女どころではないのですと。
川旅は男の世界。孤独で・危険でシンドクて、いつも野の風と光の中で生き、絶えず少年のように胸をときめかせ、海賊のように自由で・・・ここには男の望むものがすべてある。


北海道の余市のアリスファームのオーナー、藤門とは椎名誠同様カヌー仲間なんですね。
藤門は世界中をヒッピーして歩き、彼や奥さんの本も何冊か読んだことがあります。

集まるんですね、こういう少年から脱皮できない男たち。 
座してそういう本を読むのが好きな私。^^

ひなびた露天風呂では車から裸のじいちゃんや子供が下りてくる。バアチャンの背中を流しながら、開拓時代の労働生活1代記を聞くのも楽しみ。

そしてやっぱり下流にくると、河岸にはブルドーザー・・川床はごろごろ尖った石が投げこまれ、魚は傷つき、曲がりくねった栄養豊富な河岸を失い、ただのまっすぐなコンクリートが続く。

今は、カナダが唯一政府の保護のもとに自然のままの河が守られている。

山の木は水なのだ。木がなければ川はなくなる。そういうことなんですね。

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by oss102 | 2017-05-12 16:00 | | Comments(9)
わぁ! 野田知佑だ! 2
 2冊目はカヌー犬第1号ガクに焦点を絞った本。
子犬が産まれたから1匹飼えや・・と飼った雑種の仔。 彼は犬のことには全くのゼロ知識だった。

カヌーに子犬を乗せると、ガクはカヌーから水面を歩こうとしてポチャリ。2度そんなことをして水というものを学ぶ。
カヌー仲間のカメラマンや、椎名誠親子なとと、いつも焚火や、魚釣り・キャンプ・筏になじんで育つ。 激流のカヌーはものすごい動きをする。その中で踏ん張り、野外を駆け回って筋肉もりもり。

近くの大型の犬の喧嘩をかって、20キロのガクは、首筋に噛みつくや一瞬でひっくり返す。相手は降参。

雨ばかり降ってドロの中で、釣りもできずたき火もできずに飢えたことがある。ガクはどこからかサケの頭をくわえてきて、半分ずつ食べる。

難所がつづく激流を二人は互いが何を考えているかが分かる濃密な時間を持つ。
それが終わってカメラマンたちの待ち合わせ場所に移ると、仲良しだったカメラマンにも敵意を見せる。野田が、カメラマンに心を向けるのが嫌なのだ。

こういうシーンは別の犬物語にも出てくる。このなんでも忘れてしまう私が、今も覚えている「吠えろアンデス」のシーン。 スパイで命をねらわれての逃避行。戦闘の弾がとびかう中を逃げる二人、そんなシーンを幾たびも乗り越えて、平和が来る。 主人は夜のバーなどへたびたび飲みに出かける。 主の心を失ったアンデスは外へ出かけて帰ってこない。

ガクはそんな心境だったのだ。 カヌーの上での二人の息遣いが聞こえてくるような気がする。

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by oss102 | 2017-05-07 16:08 | | Comments(8)
わぁ! 野田知佑だ・・・1
 2006年の年末に抱かれたい男 友達になりたい男 の記事を書いた。

あれから10年、このときだってようやく思い出した名前だった。久しく私の目には、本もTVにも姿を現わさなかった。
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去年5月に出版された本をみつけて、「ワッ!生きていた!」とすぐに借りてきた。
彼は今78才。老人にはなったが、カヌーイストとしてまだ健在だった。
夢中で一気読みして、すぐに古い本を借りてきた。
こっちは15年前のガクの生涯。 検索してみると沢山の本がある。古い本は、地下室に保存しているので、申し込まなければ目に触れないのだった。

なにせカヌーや筏の上の犬との濃密な描写がたまらない。

そして日本とカナダの空港・検疫所の対応のちがい。日本だと、どんなときでも檻に入れる。犬のサイズは言ってあるのに、押し込まなければ入らないケージ。 犬を怖がる。

カナダにつくと、「散歩に行きたいだろ・・この先に草むらがあるよ・・」と排泄場所を教えてくれる。みんな笑顔だ。 国民性なのかな。日本は時間にはものすごく正確だけど。

彼が若かった頃は、ユーコンを下るカヌーイストもみんな若い人だった。
何十年か経って、今は退職者夫婦などの老人が多いと。
今の若者は、大自然にトライしない・・と嘆く。

だから、役人になってダムをつくり堤防をつくり、美しい自然を無残な姿に変える。
そんな川を見るのは辛くて外国へいくのだと。

図書館の彼の在庫本、ぜんぶ読むぞ!

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by oss102 | 2017-05-06 16:00 | | Comments(4)
今日よりよい明日はない  玉村豊男
 この本のなかに・・食欲・性欲・権力欲など、人間の欲望の中に、もっとも強い欲望はなにか。
サルを使って、感覚遮断の実験をした。 大脳生理学者の故・時実利彦教授の話が出てくる。

2匹の猿を別々の真っ暗な箱に入れる。いっさいの感覚を遮断する。光も自分の発する音もしない。

エサは、箱に開けた穴から入れる。一方の猿はそのまま、もう一方の猿は、一日に一回、係員が穴から手を入れて体に触ってやる。
何日間かは忘れたが、実験が終わって、触ってた方の猿は平常で・抛っておかれた猿は、暴れ出し、自分の毛をむしり、全身をひっかく、脱毛・ただれ、全身の皮膚に異常がでた。

人間にとってもっとも基本的な欲望は、接触欲・あるいは集団欲であると。

科学者というものは残酷ですね。

今、ひきこもりの人が多くなってますが、こんな遮断は我慢がならないでしょう。どこかに甘えられる存在があるから、引きこもっていられるのでしょうね。

昨日の語りの会で、この話をしました。 また、2名の本好きな女性がお試し見学していきました。 入会なさるでしょうか。


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by oss102 | 2017-04-28 16:00 | | Comments(11)
犬にみとられて 向井承子
e0001808_165941.jpg 愛犬記はどれも胸を打つものが多いが、これは今までの愛犬記のなかでも、かなり上位を占める感動の1冊となった。

大きなタイプならドーベルマン・小さければピンシャーという種。なみの運動量ではない闊達な犬種に振り回されての生活アレコレ。

父親がガンで最後の介護の期間、80代半ばの母親は老人病院に2週間入院。目はうつろ・よだれ・体中の筋肉がすべて眠らされた状態で退院してくる。

母親は骨粗しょう症で、ちょっとの刺激にも骨折する。きっと入院期間、少量の食べ物と点滴、睡眠薬でひたすら眠らされていたのでしょう。

そんなとき、半額・そのうえ3割引きの、ピンシャーとしては大きく生まれた仔を飼うことになった向井家。
ゴンタは母親を守る。骨折や吐血で救急車がくると、隊員に襲い掛かる問題児だが、自分にいつも目を向けてくれるゴンタは母親を活性化させる。

寝たきりだった母親は車椅子で家族と食事。散歩もたのしみ、短歌もつくるようになる。
生来のおしゃべりも復活する。

7年ほどでゴンタに白髪が見え始める。11才のころ、突然椎間板ヘルニアで身動きできなくなる。
安楽死か手術か・・大学病院で手術。
そのとき、実験用の犬の吠え声がきこえてきて・・・心で詫びます。

手術は成功して4年の老いの日々を暮せる。 死んだ朝、大量に大便で汚れた体を拭き、きれいにして横たえたとき、夫は「ゴンタ、犬でよかったな」

犬だったから家族に悲しんでもらえた。犬だったから理想の在宅ケアもできた。

やっぱりペットが一番純粋に悲しんで泣ける死を迎えられるようです。

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by oss102 | 2017-04-09 16:38 | | Comments(12)
家族という病 2冊
e0001808_1524881.jpg 下重暁子の2冊を読んだ。政府は国力をつけるために、結婚させて子供をもっと産んでほしい。
というが・・著者は、家庭、家族の美談を夢として、「家族はそんなに美しいものではない。」と家族間の軋轢をあれこれと書く。

彼女自身、名家に生まれて、父親の兄への暴力・いさかい・母の溺愛とガンガン書く。

戦後肺病になって、人と会わない生活を続けて、一人部屋に閉じこもる性格になった。それがず~っと続く。

つれあい・・結婚しているが、婦人雑誌の座談会で、つれあいと表現したら、校正には主人と直されていた。またつれあい、と直して不審な顔をされた。

子どもは生まなかったが、生まれていたら名前で呼び合ったのだろうか。

年をとることは個性的になること。個性的な最期を迎えるためにはどうしたらよいか。
それには最後は一人と覚悟をきめておかなければ・・・家族はあてにできない。
義務として求めてはいけない。

家族だからという呪縛は、自分が自分をしばっていることだ。

やっぱり自分の仕事を持って、経済的に自立せよ・・ということですね。
曽野綾子しかり・・家族に甘えないでしっかり社会で仕事せよ・・ということか。

家族崩壊が多くなって、美談としてのなかよし家族に焦点をあてて、昔からそんな仲良しこよしの家族はなかったのだ・・と切りこんでベストセラーになりました。

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by oss102 | 2017-03-23 16:00 | | Comments(8)
マイナス50度の世界  2
 合成樹脂で出来たものは、すぐにバリバリと裂けてしまう。皮膚に金属がくっつくと食いついてくる。 着るものはなんといっても動物の毛皮に限る。 トナカイのブーツやオーバーを脱ぐと彼らは驚くほど軽装です。

北極きつねを産業として飼育している。牛は8ヶ月もの間、つまり冬の間、パオからは出られない。

ヤクートの馬は自立して生きています。短足でがっちりした体型で、ふさふさとしています。
やさしそうな目をふちどる長いまつげは、霜で真っ白。体毛もふっさふさ。
鼻面で地面に雪を掘って、雪の下の草をさぐって食べています。 
寒さの中で食べ物を自力で確保する能力があったからこそ、生き残った種です。

2ヶ月ほどの短い夏には、晴天がつづき、夜が短く、日照時間が長くなるので、草木は急激に成長します。極端に雨量の少ない地域ですが、凍土がじわじわととけて水分を補給します。

ひと夏に5回から7回は刈り入れができます。

ヤクート族の故郷は常夏の国だったと・・(叙事詩による)
戦闘的な民族に追われ、極寒の地へ追われた。
ヤクートの言葉には、ののしり言葉がない。「喧嘩をするときはロシア語でやる。」ということです。

娘が嫁に行った先に一緒に住んでも、「寒くないと体の調子が悪い・ガマンできない。」と帰ってくる人が・・・住み慣れた地というものはよいものですね。

移植は若いうちがよろしいようで。


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by oss102 | 2017-03-14 15:46 | | Comments(10)
マイナス50度の世界 米原万理
e0001808_1055760.jpg もうこちらもMC+4度と春めいてきましたが、こんな本を読みました。

「お元気ですか。こちらはすっかり暖かくなりました。外の気温はマイナス21度。暑いほどです。」

いきなり、こんな手紙が出てきます。12月の平均気温がマイナス50度にもなる、ヤクートからの4月2日付の手紙です。

首都ヤクーツクは人口20万人の近代都市です。
1984年、ここにTVの取材班の通訳として万理は参加してます。

体感とは、住むところによってこんなにも違うものなのだ。と改めて思いました。

ここは氷河期時代の氷河が地中深く永久凍土として残っているところ。空気が乾燥していて、モスクワの-30度より、ヤクーツクの-55度のほうがしのぎやすい。

-55度ともなると、氷は滑らない。夏タイヤで平気。スキーやスケートは暖かくなった春のスポーツです。 用具と氷や雪面との摩擦で水分がうまれ、初めて滑るのです。

家は木造の平屋・3重窓で玄関は、内に開くものと外に開くドアと2枚だて。両側から毛皮を貼りつけています。 ゴーゴーと燃える薪ストーブはパイプで3部屋が暖められる。

しか~し・・トイレが屋外。しかも屋根もない囲いだけ・・夜はマイナス-70度にもなるところで、小さな子供も・・寒さで臭気はありません。

その戸外で洗濯物を干します。水分が凍って固まるので、パンパンと叩いて氷を落とせばいいのです。

すごい世界です。生物とは、こんなにも環境になじむ幅がある、たくましい生き物です。

                 つづく

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by oss102 | 2017-03-13 16:00 | | Comments(8)