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原発事故の後、緊急避難の後に残された犬猫たちに心を痛めた人達は多くいた。
その中で敢然と救助に向かった人達がいる。
仕事の合間にかけつけて自腹で、立ち入り禁止の法を破っての行為。
初めは単独だが、現地で出会う同じ志の人々と出会い、緩やかな連携を持つようになるレスキュー隊の人達。
禁止のエリアに地元の人たちの名を借りて許可証を取るが、無人の町に警察のパトロールの目がひっきりなしにある。
長く車を置いておけない。大急ぎで捕獲器を置き、犬猫を見かけると餌を置いていく。
猫は逃げるし犬は家を守ろうとして離れない。
死骸は首輪を外して手厚く庭に葬る。
仮設の人たちにも頼まれる。家の猫を助けてくれ。数が半端でない。飼い犬数匹・飼い猫12匹・外猫15匹・・という具合だ。田舎の人たちの豊かさよ。
住民には簡単に許可証を出すのに、レスキュー隊には厳しい警察。レスキューに名を借りての不法侵入を防ぐのが目的なのか。
救助に向かう人たちは、すでに自宅で数匹の犬猫を飼っている人が多い。救った犬猫の預り先を探すのも大変だ。
それでも無事飼い主の元に戻ったり、よい里親の元で穏やかな表情を見る嬉しさ。
こうしたボランテアには、どうしたことか40代女性が多いと著者は書く。
どうしてこんな活動をするのか・・の問いに・・母性です。と言い切る活動家。男性にも聞くがやはり母性だと周りも云う。
究極はそこにある命を助けたい、その心だけだ。
国も警察も市も、もっとこういうボラテンアを利用して活躍しやすい場を作ってくれたらいいのに。
取り締まる労力を保護するエネルギーに変えて行って欲しい。とここまでの母性を持たない私は切に願う。
by oss102
| 2012-07-06 16:00
| 本
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