2009年に出た本です。
前半は韓国事情・風景など、奥さんと編集者たちと旅行しながらの記述と北朝鮮時代の思い出など。
極寒の中の薪拾い、大量のキムチ漬けの話など北朝鮮での暮らしぶりも書かれています。
招待所で北朝鮮の資料を翻訳したりしながらの生活はかなり厳しかったようです。
後半は帰国後の市役所勤務から翻訳家への過程を書いています。
そのまま進めば市役所の正職員への道が敷かれているのに、新潟産業大学の留学生相手の講師をし、翻訳家としての仕事と、途中だった中央大学の法学と3足の草鞋を履いていた。
お母さんは、彼が拉致されている間、中央大学に学費を払い続けているのです。初めの頃は拉致されたなんて分からなかったのです。
そんな疲れていた日々に出会った本。 「ハル 哲学する犬」
目のないまま太陽を見たら、まぶしさより、
まずその暖かさに気づくことでしょう・
花を見たら、美しさより先に、香りを感じるはずです。
9つ持っていながら、10を満たそうとするから
いつも追われて余裕がないのです。
それまで張り詰めていた気持ちが、ふっとほぐれる感じがした。
自分の受けた感動を人々に伝えたい。・・・と翻訳家への道を進むのです。
拉致24年間と帰国してからの7年。 努力の人です。
これを読んだら去年出版された「拉致と決断」が早く読みたくなりました。
出版されたときすぐに図書館に申し込んだのですが、すでに26番目でした。(^^)