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夫は出張してきた人を、よく連れてきた。 安月給同志、宿泊代を浮かしてあげたいと思っていたのだろう。それに賑やかな酒の席が好きなのだ。
狭い社宅に3人も連れてこられると、布団も足りない。のん兵衛たちは団地サイズの狭い4畳半に雑魚寝となった。 朝も食べさせなければならず、月末の客は嬉しくなかった。
埼玉に転勤になり、やはり夫が客を連れてきた。 いつも不意の客に困らぬように準備していたのに、その時は心がゆるんでいたのか、どうしてもなんにもない。
酒のみにはまずお酒・・・それを出しても気の利いたものが出せない。困った困った。
魚肉ソーセージをフライパンに転がして、海苔を巻いて出したが、後がつづかない。
お菓子も何一つなかった。 わが3人のハイエナ軍団が食べつくしていたのだ。
いまだに、このときの困った気持ちを忘れられない。
電話がついてからも、夫は中々連絡してくれなかった。 男が出先から一々妻に連絡するなどみっともない・・と固く信じている昭和ヒトケタ生まれ。
あぁ、今のだらけきった女二人暮らしのありがたさ。 客は嫌いじゃ。
by oss102
| 2015-06-10 13:40
| 思い出
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