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12月の発表会に向けて、先生の顔がだんだん厳しくなる。要求が高まる。
ずいぶん上手になってきたのよ・・でも、もう少し立ったり座ったりの動作をなめらかに・・表情をにこやかに・・ワタシのワは、ワァと・・と細かく指示を出しだした。
自分たちは、これでいいと思うのなら、それでもいいけど、もっと表現しようとしてみませんか・・
言葉は、あくまで優しいのだが。
「ハァ、そういえば、蜷川幸雄はすごかったなぁ・・」先生も、若いころはそうして演出を学んできたんだ。
私は耳が悪いので、そういう動きの指示がよく聞こえない。傍の人に聞きなおしてメモするので、1拍も2拍もおくれて、メモも乱雑になり自分でも読めなくなる。もう少し大きい声でお願いします・・とは云うのだが、みんなは聞こえるのだし、先生も忘れて普通のトーンになる。
劣等生で気分は落ち込み、帰宅するとドット疲れて、もう練習もしたくない。
学ぶ楽しさはあるのだが、緊張に耐えられない。 オ・チ・コ・ボ・レ。
こんな筈ではなかったなぁ・・とシオシオ気分なのだが、ここまで来て乗りかかってきた船は下りられない。 こんな年だからと甘ったれてはいられないのだ・・と気分を奮い立たせている昨今である。
by oss102
| 2017-10-02 16:00
| 朗読
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